ふっと気がつくと、四月ももう目の前。ワタシ、なにを食べてたんでしょ~か、この2ヶ月間。
ご飯はちゃんと作っていましたが、写真を撮って、ここに貼り付けるまでの元気はなかった……と言い訳。目が悪いだの、腰が悪いだの、頭が悪いだの、口が悪いだの、顔が悪いだの……と散々言い訳してきて、今やっとのことで、逃げ出し街道まっしぐらに向かい始めています。
最近、北京も物流が良くなったようで、パパイヤなんかもフツーのスーパーに並ぶようになってきた。なにせ、90年代にはまだバナナですら「高級果物」だったんだから。南の方で生産される果物や野菜が北方地区に運ばれてくることはほぼなく、人々は果物と言えば、りんごかみかん(オレンジではなく)、夏にはスイカ、柿くらいしかなかった。ものめずらしいと言えば、西域から運ばれてくるブドウだったと思うけど、これも高価なフルーツであったわけだ。
んで、先日、スーパーで
パパイヤ「萬壽果」を見て、思わず立ち止まってしまったわけ。中国の場合、野菜や果物は量り売りなので、ど~んと山積みされたフルーツの前の値札に「500g=××元」と書かれていたって、パパイヤ1個、りんご1個がどれくらいの重さか、なんて、分からんがな。
「高いかもな~」と、ちょっと躊躇しながら触れてみると、まだ硬いパパイヤがいくつかあった。北方の人は、南のフルーツに触れることが出来るようになったけれど、まだまだ一番おいしい時に一番おいしい方法で人々の口に入るとまではいかず、水っぽいライチとか、なんか抜けたようなパパイヤとか、そういうものをさも、うれしそうに珍しげに買っていくのをよく目にする。ぶよぶよになったマンゴーとかパパイヤとか、わしは食べたくないし。
でも、ちょっと固めのパパイヤを手にして、ふと思った、「パパイヤスープでも作るか」。量ってもらったら、両手にちょうどいい大きさでも3元(=50円くらい)で、なかなかよろしいお値段。
で、家には山ほど買って凍らせてある
ブタのスペアリブ「西施骨」があるので、その三分の一を取り出してクレイポットにぼと~ん、そして蜜付け棗をぼと~ん、陳皮を少々水に漬けて柔らかくしてぼと~ん、そして買ってきたパパイヤの皮を剥いて、種を取って、一口大に切ってぼと~ん。そこにクレイポット9分目くらいまで水を注ぎ、そのまま沸騰直前にアクを取ってしまえば、あとは弱火でことこと3時間。
えへへ。
パパイヤスープにはパパイヤに含まれている「パパイヤ酵素」が流れ出し、胃の働きを助けるばかりか、消化器官の強化にも役立つそうで、胃腸機能が弱っている人にはお勧め、と手元のスープの本に書いてありました。
胃は今のところとっても元気だけど、どんなに忙しくても、キッチンでことこととスープが煮えているだけで、なんだかシアワセになってしまう、そんな精神作用もあるのであります。